incar

Ippei Kishida

Last-modified:2018/03/29 22:56:11.

1 generate

INCAR ファイルの内容を生成し、 標準出力に書き出します。

incar generate

だけだと、設定がないので空の文字列を標準出力に書き出すことになります。

1.1 設定名によるロード

~/.vasputils に保存されている設定をロードできます。 たとえば ~/.vasputils に以下のような設定があるとしましょう。

incar:
  singlepoint:
    IBRION:  -1
    NSW:     0

  spin1:
    ISPIN:   1

  spin2:
    ISPIN:   2

これらの設定を使った実行例を示します。 singlepoint という名前で保存されているキー、値を設定の組として出力します。

% incar generate singlepoint
IBRION   = -1
NSW      = 0

コマンドライン引数に複数の設定名を列挙すると、その和集合として設定の組を出力します。

% incar generate singlepoint spin1
IBRION   = -1
NSW      = 0
ISPIN    = 1

同じ設定名に複数回設定されることがあれば、最後のものをその設定値とします。

% incar generate singlepoint spin1 spin2
IBRION   = -1
NSW      = 0
ISPIN    = 2

設定名には「=」を使うと正しく動作しません。 後述する「設定の追加」の機能のためです。

1.2 コマンドライン実行時の追加項目

設定を追加するには、「名前=値」の形式で引数に与えます。 以下のように複数個の設定を空白区切りで列挙できます。

% incar generate NELM=60 ISIF=-1
NELM     = 60
ISIF     = -1

1.3 オプション

1.3.1 –enmax=[POTCAR]]

POTCAR を読んで、そこに含まれる ENMAX の最大値を ENCUT の値として使います。

1.3.2 –enmax130=[POTCAR]]

POTCAR を読んで、そこに含まれる ENMAX の最大値の 1.3 倍の値を ENCUT の値として使います。

1.3.3 –delete=keys

INCAR から削除する項目をカンマ区切りで指定します。

% incar generate ISIF=2 ISPIN=2 ENCUT=500 --delete=ISIF,ISPIN
ENCUT    = 500

ISIF, ISPIN, ENCUT の3項目が追加され、ISIF, ISPIN の2つが削除されたので、 ENCUT のみとなります。

1.3.4 –load=[INCAR]]

既存の INCAR ファイルから設定をロードします。

1.3.5 –overwrite=[INCAR]]

既存の INCAR ファイルから設定をロードし、上書きで書き込みます。